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「日本は『神頼み』社会か」

「日本は『神頼み』社会か」

 
 受験シーズンが近づく頃になると、賑わうのは各神社への「合格祈願」、絵馬奉納の風景である。

 普段は気にもしていない神社に参拝し、神頼みをして、さらに「おみくじ」を引く。

 多くの人たちは、神道への信仰心を持ち合わせてはいないと思われる。

 神頼みした神社の祭神名も、その霊験さえ知らず、関心もない風である。

 だから神頼みはどこの神社でもよかったのだろう。出来るだけ多くの人々が行く有名神社に赴くことで、より安心感を得るという。

 それはそれでいいだろう。

 受験生本人や家族たちが、不安な気持ちを鎮めようとする行為の一つだから。

 だが、それらがファッション化し、商業化している現象はなげかわしい。

 神社周辺、縁起が良い(合格、受かるなど)地名駅、物品などの類を発掘し、ブームづくりをしている不思議。

 さらに不思議なのは、プロ野球応援団関係者やスポーツ選手たち、または各種選挙関係陣営者たちが神社に「必勝祈願」していることである。

 自己の力量が問われる彼らが、神頼み「行事」に参加することで、精神の安定を得ているのだろうか。

 実力のみが問われるのに、神頼みすること自体が矛盾しているのではないか。

 神社参拝祈願や縁起をかつぐことは日本文化であり、社会的風習、恒礼行事、伝統的習慣の社会的な行事や行為だと受け止めているのだろうか。

 こうした風景を不思議にも思わず、疑問視もせずにマスコミも報道し、一般社会も受け入れている。

 そう、日本社会は未だに、信仰もしていない神、その名前さえ知らぬ神への祈願が一般化している社会だと言える。おかしな現象だ。

                                                                   2017年2月8日 記

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Author:takasi1936
愛媛現代朝鮮問題研究所のブログです。

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