「帝国主義者の言葉は美しい!」
「帝国主義者の言葉は美しい!」
オバマ米大統領は、チェコ・プラハ(09年4月)と広島(16年5月)、核兵器廃絶への決意を表明したものの、その後の言動は矛盾に満ちている。
米国自身の核兵器削減作業を少しも進めることが出来ないばかりか、逆に、その矛盾した政策によって、世界に核兵器を拡散させ、核安保体制を定着させてしまっている。
ロシアと10年4月に「新戦略兵器削減条約」(新START)に調印したものの、東欧諸国へのNATO軍のミサイル防衛進出によって、ロシアとの関係を悪化させ、条約は空文となったままである。
その一方で、臨界前核実験を10年9月に実施し、それ以降も再三行い、米国自身の核兵器保有の「近代化」に力を入れているといった矛盾点を曝け出している。
それだけではなく、核先制攻撃に言及し、朝鮮に対しては核恫喝を政策化して、毎年、軍事演習や経済制裁を実施している。
朝鮮は自らの体制を守るために核保有を宣言し、核武装で身を固めてしまった。
その朝鮮が、「世界の非核化」、「世界の核兵器廃絶」に向けての対話を呼び掛けても、オバマ政権は黙りを決め込んでいる。
こうした対朝鮮政策がまさに、オバマ氏の核政策の最も大きな矛盾点となっている。
彼が「世界の非核化」を本当に実行したいのなら、まず第1に自国内の核兵器削減に向かって動かなければいけない。
第2には、朝鮮への敵視政策を中止し、核恫喝を直ちに止めて、朝鮮と世界の非核化に向けて協議すべきである。
核問題に対するオバマ氏の姿勢は、帝国主義者そのものだ。「核なき世界」をと、誰にでも受け入れられる「美しい」言葉で語りかけながら、その米国内の核削減に向かっては何ほどのこともせず、敵対する国家に対しては、核兵器の使用を平気で政策化するという、破廉恥な姿勢を改めるべきだ。
仮に、9月の国連安保理でオバマ氏(米国)の核廃絶案が提出され、それが承認されたとしても、米国の帝国主義的な独善的姿勢が改まらない限り、そのプランは米国の偽善的行為を利するだけだ。
言うだけなら、誰にでもできるだろう。
口舌の徒は、どの世界にいても、自らは何ほども行動せず、実行もしないで、他者に向かってだけ要求する。
そのためにこそ、「美辞麗句」的言語を多用し、能弁に語りだす。
それは、人々を騙すことに長けた者が使用する言語だ。
しかも厄介なのは、人々を騙しているとは考えていないことだ。
つまりそれは、オバマ氏のことである。
彼はプラハや広島で、世界の核兵器廃絶への決意を表明したが、世界で唯一、核兵器を使用した国として、その責任には何ら言及せず、米国自身の核兵器削減プランは何も示さず、自国の核政策をどうするのかさえも語らず、他者に向かってだけ、「非核化」を呼びかけている。
否、美辞麗句の言葉の裏では、今後30年間で「核の近代化」のために、1兆ドルもの巨大な予算化政策を、自らのレガシーにすると言う。
さらに、朝鮮への「核先制攻撃」の容認、世界のいたる地域にミサイル防衛を建設して、朝鮮半島を中心とするアジア地域、世界の多くの地域を、核戦争の危機と不安に陥れている。
言葉と行動が一致しないのは、オバマ氏の核政策のことだ。
彼もまた、米帝国主義体制の代弁者の一人にしか過ぎなかったことを物語っており、世界を騙す道具は「世界の核兵器廃絶」という表現だ。
「世界の核兵器廃絶」はすでに朝鮮が米国に呼びかけ、そのための朝米会談も提案している。
朝鮮の提案には反応せず、同じ内容を安保理で呼びかけることを、欺瞞と言わずして何と言えばいいのか。
オバマ氏よ。自らの政治人生の最後を美しく飾り、米国史にその名を残しておきたいと思うのなら、今からでも遅くはないから、朝鮮の呼びかけに応えて、朝米会談を進行させ、それを次期政権にバトンタッチするべく努力すべきだ。
そうしてこそ、プラハと広島の言行一致につながっていく。
2016年8月7日 記
オバマ米大統領は、チェコ・プラハ(09年4月)と広島(16年5月)、核兵器廃絶への決意を表明したものの、その後の言動は矛盾に満ちている。
米国自身の核兵器削減作業を少しも進めることが出来ないばかりか、逆に、その矛盾した政策によって、世界に核兵器を拡散させ、核安保体制を定着させてしまっている。
ロシアと10年4月に「新戦略兵器削減条約」(新START)に調印したものの、東欧諸国へのNATO軍のミサイル防衛進出によって、ロシアとの関係を悪化させ、条約は空文となったままである。
その一方で、臨界前核実験を10年9月に実施し、それ以降も再三行い、米国自身の核兵器保有の「近代化」に力を入れているといった矛盾点を曝け出している。
それだけではなく、核先制攻撃に言及し、朝鮮に対しては核恫喝を政策化して、毎年、軍事演習や経済制裁を実施している。
朝鮮は自らの体制を守るために核保有を宣言し、核武装で身を固めてしまった。
その朝鮮が、「世界の非核化」、「世界の核兵器廃絶」に向けての対話を呼び掛けても、オバマ政権は黙りを決め込んでいる。
こうした対朝鮮政策がまさに、オバマ氏の核政策の最も大きな矛盾点となっている。
彼が「世界の非核化」を本当に実行したいのなら、まず第1に自国内の核兵器削減に向かって動かなければいけない。
第2には、朝鮮への敵視政策を中止し、核恫喝を直ちに止めて、朝鮮と世界の非核化に向けて協議すべきである。
核問題に対するオバマ氏の姿勢は、帝国主義者そのものだ。「核なき世界」をと、誰にでも受け入れられる「美しい」言葉で語りかけながら、その米国内の核削減に向かっては何ほどのこともせず、敵対する国家に対しては、核兵器の使用を平気で政策化するという、破廉恥な姿勢を改めるべきだ。
仮に、9月の国連安保理でオバマ氏(米国)の核廃絶案が提出され、それが承認されたとしても、米国の帝国主義的な独善的姿勢が改まらない限り、そのプランは米国の偽善的行為を利するだけだ。
言うだけなら、誰にでもできるだろう。
口舌の徒は、どの世界にいても、自らは何ほども行動せず、実行もしないで、他者に向かってだけ要求する。
そのためにこそ、「美辞麗句」的言語を多用し、能弁に語りだす。
それは、人々を騙すことに長けた者が使用する言語だ。
しかも厄介なのは、人々を騙しているとは考えていないことだ。
つまりそれは、オバマ氏のことである。
彼はプラハや広島で、世界の核兵器廃絶への決意を表明したが、世界で唯一、核兵器を使用した国として、その責任には何ら言及せず、米国自身の核兵器削減プランは何も示さず、自国の核政策をどうするのかさえも語らず、他者に向かってだけ、「非核化」を呼びかけている。
否、美辞麗句の言葉の裏では、今後30年間で「核の近代化」のために、1兆ドルもの巨大な予算化政策を、自らのレガシーにすると言う。
さらに、朝鮮への「核先制攻撃」の容認、世界のいたる地域にミサイル防衛を建設して、朝鮮半島を中心とするアジア地域、世界の多くの地域を、核戦争の危機と不安に陥れている。
言葉と行動が一致しないのは、オバマ氏の核政策のことだ。
彼もまた、米帝国主義体制の代弁者の一人にしか過ぎなかったことを物語っており、世界を騙す道具は「世界の核兵器廃絶」という表現だ。
「世界の核兵器廃絶」はすでに朝鮮が米国に呼びかけ、そのための朝米会談も提案している。
朝鮮の提案には反応せず、同じ内容を安保理で呼びかけることを、欺瞞と言わずして何と言えばいいのか。
オバマ氏よ。自らの政治人生の最後を美しく飾り、米国史にその名を残しておきたいと思うのなら、今からでも遅くはないから、朝鮮の呼びかけに応えて、朝米会談を進行させ、それを次期政権にバトンタッチするべく努力すべきだ。
そうしてこそ、プラハと広島の言行一致につながっていく。
2016年8月7日 記