「マーシャル諸島共和国の提訴を支持する」
「マーシャル諸島共和国の提訴を支持する」
南太平洋の島国・マーシャル諸島共和国は、4月24日、核兵器保有9カ国を相手に、1年以内に核軍縮交渉を開始することを求める裁判を、国際司法裁判所(オランダ・ハーグ)に提訴した。
マーシャル諸島共和国は、南太平洋に浮かぶ環礁からなる国で、その連なる島々の美しさから「真珠の首飾り」とも呼ばれている。
総面積はわずか約180平方キロメートル、人口は約5万2千人余りという小国である。
この美しい環礁に、米国は1946年~58年間、名づけてビキニ環礁とまで呼ばれるほど、頻繁(67回)に核実験を繰り返した。
54年には日本の漁船「第5福竜丸」が死の灰を浴び、乗組員が被爆した。また、多くの島民たちも被爆(82人、それ以上とも)していて、島は現在も放射能汚染にさらされており、米国の残酷な核政策の犠牲となっている。
米信託統治下にあった79年5月1日、独立してマーシャル諸島共和国となった。
そのマーシャル諸島共和国が、核拡散防止条約(NPT)に基づく軍縮交渉を、国際司法裁判所に提訴したのである。
賠償金は求めず、国際社会の良心と責務を問う裁判であった、同国には、原告となる資格が十分にあるから、世界は、この裁判を支援し、核廃絶の世界に向けて努力していくべきだ。(本来なら日本が、もっと早い段階で、原告になるべきであった)
すでに、イギリス、インド、パキスタンは、国際司法裁判所の裁判を受け入れる宣言をしているが、核大国の米国とロシアはともに否定的な立場をとっている。
5年ごとに開かれるNPT再検討会議の準備委員会(4月28日から)が現在、開催されていて、国連のケイン軍縮担当上級代表は、「核兵器の大多数を保有するのは、米国とロシアだが、ウクライナ情勢を考えれば、米ロ間の核軍縮交渉で新たな合意を得るのは、極めて難しいだろう」と語っている。
米国務省のフリート筆頭次官補代理(核・戦略政策担当)も24日、核兵器の保有・使用の即時禁止は支持できないとの、従来の米政府の立場を改めて主張した。
米国務省の発表では、13年9月時点での保有核弾頭数は4804発で、ピーク時の1967年に比べ、85%を削減したとしている。
それでも、核兵器保有大国である。
ガテマラー米国務次官(軍縮管理・国際安全保障担当)は、4月29日、「米国はあらゆる種類の核兵器の追加削減について、引き続きロシアと交渉する用意がある」と発表し、米国の核削減姿勢は、ロシアの包括的核実験禁止条約(CTBT)発効が、最優先事項だとした。
核超大国の米国はひとり、非核の実現を要求している。
世界の声に背を向け、なおかつ、北朝鮮など反米国家には核恫喝外交を展開している。
世界の非核化の実現は、ひとえに米国の「改悛」にかかっているようだ。
核軍縮の進行を停滞させている米国など核保有5大国に対して、非同盟諸国からの非難の声は強くなっている。
「核軍縮こそ、最優先。核兵器の存在が人類に与える脅威は甚大だ」(インドネシアのナタレガワ外相)「核保有国は法的義務を果たす責任がある」(マーシャル諸島共和国代表)などと、不信感を表明している。
それは、これまでのNPT会議で、非核保有国にばかり、不拡散の義務を課そうとしてきたことからくる不信である。大国エゴ、核保有国エゴだ。
しかし、国際会議場での非核化への主張は毎年、核実に高まってきており、核兵器禁止条約制定に向かっても動いている。
一方の日本は、広島と長崎での被爆体験から、「唯一の被爆国」と被害者姿勢だけアピールしてきた。被爆者からの核廃絶主張が弱かった。
それは、米国による「核の傘」政策に隠れている、日本の二重基準、あいまいな立場を反映していたろう。日本の核政策の自主性が問われている。
NPT再検討会議準備会議に出席している広島・長崎両市長には、マーシャル諸島共和国の提訴を支持する行動をとることと、日本政府に対しては、米軍の核の傘を撤去することを、しっかりと要求してほしいものだ。
2014年5月3日 記
南太平洋の島国・マーシャル諸島共和国は、4月24日、核兵器保有9カ国を相手に、1年以内に核軍縮交渉を開始することを求める裁判を、国際司法裁判所(オランダ・ハーグ)に提訴した。
マーシャル諸島共和国は、南太平洋に浮かぶ環礁からなる国で、その連なる島々の美しさから「真珠の首飾り」とも呼ばれている。
総面積はわずか約180平方キロメートル、人口は約5万2千人余りという小国である。
この美しい環礁に、米国は1946年~58年間、名づけてビキニ環礁とまで呼ばれるほど、頻繁(67回)に核実験を繰り返した。
54年には日本の漁船「第5福竜丸」が死の灰を浴び、乗組員が被爆した。また、多くの島民たちも被爆(82人、それ以上とも)していて、島は現在も放射能汚染にさらされており、米国の残酷な核政策の犠牲となっている。
米信託統治下にあった79年5月1日、独立してマーシャル諸島共和国となった。
そのマーシャル諸島共和国が、核拡散防止条約(NPT)に基づく軍縮交渉を、国際司法裁判所に提訴したのである。
賠償金は求めず、国際社会の良心と責務を問う裁判であった、同国には、原告となる資格が十分にあるから、世界は、この裁判を支援し、核廃絶の世界に向けて努力していくべきだ。(本来なら日本が、もっと早い段階で、原告になるべきであった)
すでに、イギリス、インド、パキスタンは、国際司法裁判所の裁判を受け入れる宣言をしているが、核大国の米国とロシアはともに否定的な立場をとっている。
5年ごとに開かれるNPT再検討会議の準備委員会(4月28日から)が現在、開催されていて、国連のケイン軍縮担当上級代表は、「核兵器の大多数を保有するのは、米国とロシアだが、ウクライナ情勢を考えれば、米ロ間の核軍縮交渉で新たな合意を得るのは、極めて難しいだろう」と語っている。
米国務省のフリート筆頭次官補代理(核・戦略政策担当)も24日、核兵器の保有・使用の即時禁止は支持できないとの、従来の米政府の立場を改めて主張した。
米国務省の発表では、13年9月時点での保有核弾頭数は4804発で、ピーク時の1967年に比べ、85%を削減したとしている。
それでも、核兵器保有大国である。
ガテマラー米国務次官(軍縮管理・国際安全保障担当)は、4月29日、「米国はあらゆる種類の核兵器の追加削減について、引き続きロシアと交渉する用意がある」と発表し、米国の核削減姿勢は、ロシアの包括的核実験禁止条約(CTBT)発効が、最優先事項だとした。
核超大国の米国はひとり、非核の実現を要求している。
世界の声に背を向け、なおかつ、北朝鮮など反米国家には核恫喝外交を展開している。
世界の非核化の実現は、ひとえに米国の「改悛」にかかっているようだ。
核軍縮の進行を停滞させている米国など核保有5大国に対して、非同盟諸国からの非難の声は強くなっている。
「核軍縮こそ、最優先。核兵器の存在が人類に与える脅威は甚大だ」(インドネシアのナタレガワ外相)「核保有国は法的義務を果たす責任がある」(マーシャル諸島共和国代表)などと、不信感を表明している。
それは、これまでのNPT会議で、非核保有国にばかり、不拡散の義務を課そうとしてきたことからくる不信である。大国エゴ、核保有国エゴだ。
しかし、国際会議場での非核化への主張は毎年、核実に高まってきており、核兵器禁止条約制定に向かっても動いている。
一方の日本は、広島と長崎での被爆体験から、「唯一の被爆国」と被害者姿勢だけアピールしてきた。被爆者からの核廃絶主張が弱かった。
それは、米国による「核の傘」政策に隠れている、日本の二重基準、あいまいな立場を反映していたろう。日本の核政策の自主性が問われている。
NPT再検討会議準備会議に出席している広島・長崎両市長には、マーシャル諸島共和国の提訴を支持する行動をとることと、日本政府に対しては、米軍の核の傘を撤去することを、しっかりと要求してほしいものだ。
2014年5月3日 記